国境探訪編: Yuma方面へ
本日はアメリカとメキシコの国境付近を飛んでみます。
最初のレグは、国境の本当に近くのCalexico Int’l (CXL) (※)までです。ここは私の担当です。RNMからSouth bound departureで出発!
(※Calexico: カレクシコ、”California” + “Mexico” なんですね。国境を挟んだ南側には “Mexicali” (メヒカリ)という町がくっついています。こちらは “Mexico” + “California” なんですね。)
まずはGillespieに行く時のように、3000ftで進みます。すぐ上がSANのClassBなのでうっかり入ってしまわないよう気をつけて進みます。すぐにSan Miguel Mt.が見えて来ました。Brownも見えます。もうこのあたりから国境らしき個所が確認できます。Lower Otay Lakeでヘディングを東に向けて高度を上げて行きます。ここからは国境を右手に見ながらずっと東に進んで行きます。
国境は上空からだとはっきりとは確認できないのですが、たぶんあれだろうなぁという程度には確認できます。所々、メキシコ側の町がアメリカ側にへばりついているのがわかります。そういう所では国境を確認しやすいです。
CXLが近づいて来ました。降下を開始します。するとぐんぐん気温が上がって行くのがわかります。またバンピーになって来ます。全体的に砂っぽいというか、ちょっと視程が悪いです。そのせいもあり、CXLがイマイチ確認できません。見えるのは砂漠だけ。本当にこんなところに町や空港があるのかいな? と思うくらいです(^^;)。
降下を続けていくと、あった、ありました。CXLです。本当に国境に近いです。ここのトラフィックパターンはR/Wの北側に設定されているのですが、これがもし南側なら国境を超えてしまいそうです。
UNICOMに聞くとR/W 8とのこと。国境を超えないよう(!)注意深くファイナルに入ります。「国境」という初めての経験に気をとられているせいもあり、ラジオで”Calexico”というところを”Cal texaco”って言ってしまったりします(*^^*)。これはですねぇ、昔、日本石油(だったかな?)のガソリンのブランドで “CALTEX” ってのがあったのと、アメリカにあるガソリンスタンドの “Texaco” が一緒になって、Calexicoとごっちゃになっているんですね(^^;)。あぁあつい。
ともあれ、R/W 8にタッチダウン。ちょっと右からのクロスウィンドだったせいもあり、ちょっとあおられてビビリますが、問題なく到着。
Transient parkingに向かう途中、タクシーウェイの黄色いセンターライン上にベンツが止まっています。なんだこれ!? 邪魔だなぁと思って迂回しますが、このベンツ、ラジエター液が漏れているので、ラジエターがいかれたのかもしれません。駐機するとFBOの人らしきおっちゃんがやってきて「へい旦那、あそこに車が止まっていて邪魔だったろう。悪りぃね。もうすぐどかすから」とのこと。
しかし、どうでもいいけど、ここは暑い! 暑すぎる!! 風も吹いているのですが、これがまた熱風! じめじめしていないだけまだ日本の夏よりましなのかもしれませんが、それにしても暑い! これは尋常ではない感じです(@_@)。
暑いついでに、空港の外の道路を挟んですぐそこに見える国境まで行ってみます。国境は3mくらいの鉄だかブリキだかでできた塀が延々と続いています。しかもその塀には、ネイティブアメリカンぽい模様がペイントしてあります。
国境のアメリカ側からはその塀に向かって照明が等間隔でずらっと並んでいます。夜になるとこれらが点灯して、国境を監視するんでしょうか。なんだか不思議な光景です。塀にへばりついて記念撮影をして、空港に戻ります。
空港に戻ってRosa’s Restaurantで昼食です。これはいかにも「メキシコ」って感じのレストランです。店員もお客さんもなんだかそっち系の人ばっかりな感じです。きっとこんなところに来る東洋人はほとんどいないでしょう。ここでブリトーなど、メキシコっぽい料理を食します。大変うまい!
さて、この灼熱地獄のCalexicoを出発してBlythe (BLH)に向かいます。ここも私の担当です。R/W 8からStraight-out departureして出発!
ところが、アップウィンドでうかうかしていると、国境を超えそうになってしまいます。危ない危ない(^^;)。ヘディングをちょっとだけ北よりに変えます。えーと、ぶっちゃけた話し、厳密にいうと、右側の主翼の先っぽくらいは国境をはみ出ちゃったかもしれません(^^;)。あ、あくまで「そんな気がした」だけですよ(^^;)。
気を取り直してYuma方面に向かいます。ずーっと国境沿いを進みます。Yumaの街が見えました。これはかなり大きい街です。Yuma MCAS-Int’l空港(YUM)も確認できました。今まで見てきた国境がColorado川とぶつかるあたりで、今度はColorado川が国境になります。地図で見てみると、何だかゴチャゴチャして見えるあたりです(^^;)。
ここからヘディングを北に向けて、Colorado川を北上するようにしてBLHに向かいます。途中、岸辺からもうもうと煙が上がっているのが見えます。野焼きでしょうか? ひょっとして火事かもしれません。いずれにしてもこの煙を避けるようにちょっとルートを変更して進みます。
BLHが見えました。ここにはもう何回も来ていますが、南側から近づくのは初めてです。R/W 17にタッチダウン。
いつものランプまで行くと、そこには何と軍のものとおぼしき黒いでかいヘリコプターが5機止まっています。何だこれ? 演習か何かでしょうか? FBOのせまい建物の中には兵隊っぽい格好をした人達が10人くらい溢れています。
ここで燃料補給をお願いして一休みです。でも兵隊の人達がごちゃごちゃいて何だか落ち着きません。しばらくするとこの人達はヘリコプターに乗って飛んで行ってしまいました。すごい迫力と砂煙です(^^;)。
次のレグはFrench Valley (F70)までです。ここはNRKさんの担当です。Thermalまではもう何度も通ったおなじみのルートですが、Julianの山を越える時のタービュランスを避けるため、また少しでも涼しくなるため、高度10500ftまで上昇します。この高度になればさすがに涼しくなってきて、OATは14℃くらいです。す、涼しぃ~(^^)。
Thermal VORからはいつもと違ってほぼそのまま西に向かいます。F70近くのSkinner Reservoir (ダム)が見えてきました。F70も確認できました。ここは周りに高級住宅街があるようで、上空からも「いい感じ」の住宅がたくさん見えます。造成中の土地も見えます。R/W 18にタッチダウン “Transient→” という看板に従って進んで適当なスポットに止めます(伏線)。
おぉ、この空港はタクシーウェイやランプが広く、周りは高級住宅街で空港内に緑も多く、空港全体がおしゃれ~な感じです。ここのところ続いていた砂漠っぽい風景とは一線を画している感じです(^^)。
空港にあるレストランFrench Valley Cafeもおしゃれ~な感じです。もう夕食の時間なので、ここで夕食を取ります。うーん、この空港いいかも(^^)。
さてあと一息、RNMに帰りましょう。と、飛行機のところに戻ってみると…あれっ? 我々の飛行機の位置がおかしい…っていうか、スポットに入れておいたはずが、通路に出されている!! どうやら我々はオーナー機用のスポットに止めてしまったらしく、食事中にそのオーナー機が戻ってきて、我々の飛行機を追い出したようです。ひえー、あついです。良く見ると窓に “Transient parking is near the cafe” とか書いたメモがはさんであります。ははぁ、Transient parkingはもっとレストランに近いあっちだったかぁ(^^;)。でもマップや看板だけじゃぁ、ここもTransientだと思っちゃうもん! わかんなかったんだもん! ともあれこのくらいで済んで良かった(^^;)。
気を取り直してRNMに向かって出発! ここもNRKさんの担当です。ここからはもう何度も飛んでいるルートなので、何の問題もなくRNMに帰還。でも昨日と同じく、やっぱ西日が眩しくてR/Wが見えなかったです(^^;)。
さて明日はつひにTKDさんのチェックライドの日です。果たしてどうなるか?