2001/10/06(土)

座学・マニューバの練習

時差ぼけのせいか、前の日に早く寝てしまい、本日は朝6時ごろ目が覚めます。本日は昨日やったマニューバを自分でやってみるのでイメージトレーニングで復習しておきます。

9:30にSkylineへ。午前中はMulti-Engine一般についての座学です。教科書やSenecaのPOHを中心に講義を受けます。SenecaのことについてCheckoutフォームの答え合わせもします。これらはあらかじめ日本にいる時に自分で終わらせておいたので、ほぼ問題ありません。

午前中はこれでおしまいです。本日の昼食はSalsa (メキシコ料理)です。一休みして午後は14時から飛びます。

プリフライトは問題ありません。エンジンを2つかけるのも慣れてきました。さぁ出発です。タクシーを開始してちょっと進むと、なんと左のエンジンが「ブーン、ブブブブ、ボボボ…プスン!」と止まってしまいます。あれーー?? ミクスチャやフュエルセレクタを確認してみますが、問題ないです。エンジンをかけ直してみますが、またしても止まってしまいます。おやおや?? もう一度かけ直してみると、今度はOKのようです。教官曰く「原因は水かもしれない」とのこと。プリフライトで燃料を確認しましたが、特に水や不純物は入っていなかったんですが。「エンジンに向かうパイプに入っていたのかもしれない」とのこと。離陸前のランナップまではこれで様子を見てみようということにします。

ランナップで、プロペラのFeatherチェックをしますが、この時回転数が落ちたらすぐに高回転に戻すようにします。あまり長いこと低回転のままにしてはダメとのこと。エンジンは問題ないようなので、出発することにします。

Standing Take-offをします。今回はちゃんとブレーキを踏んでいたのでフルスロットルにしても動き出すことはありません(^^;)。さぁ出発! 相変わらずものすごい勢いで加速します。85mphまであっという間です。教官曰く「SenecaのTake-off RollはWarriorよりも実は短い」とのこと。後で確認してみたら確かにそうでした。

上昇は問題ありません。いつもの訓練空域まで行き、各種マニューバを自分でやってみます。

まずはSteep Turn。バンクに入ったときにMPを1インチ加えるってのが若干安定しないですが、それ以外はまぁまぁです。

次にSlow Flight。これも基本的には問題ないです。今回はSlow Flightしながらの旋回も行いました。問題ありません。ただし、リカバする時にプロップが高回転になっているか確認するのを忘れたりします(^^;)。実際には既に高回転になっているのですが、ちゃんとレバーを触って確認する必要があります。

次にPower-On/Off Stall。これも基本的にはOKなんですが、Offの時にスロットルをアイドルにしてからピッチアップすると、重くて死にそうです(^^;)。スロットルをアイドルにしつつピッチアップを開始するようにすると良いようです。

On/Offとも、リカバ時にピッチダウンしながら「Prop High, Full Throttle」するのですが、これをもたもたしてやってはいけません。教官がデモを見せてくれますが、「Stall! Pitch Down(と同時にProp High, Full Throttle)、Flap Up, Vyse, Gear Up, Flap Up, Flap Up」と流れるようです(^^)。なるほど、こういう風なノリでやればいいんですね。納得。

次にOne Engine Failureです。教官が突然どっちかのミクスチャを切ります。あ、うっ(^^;)。えーと、Mixture Rich, Prop High, えーと…Full Throttle, ウーン…。あーもう! どうもスムーズにできません(;_;)。地上ではできるのですが、CPUパワーに全然余裕がありません。Featheringまではスムーズに出来るようにしておく必要があります。

教官が再びデモを見せてくれますが、これまた「Mixture Rich, Prop High, Full Throttle, Boost Pump On, Flap Up, Gear Up, Identify, Verify…」と流れるようです(^^)。なるほど、こういう風なノリでやればいいんですね。納得。

最後にVmc Demoです。まずは教官がデモを見せてくれます。エアスピードを115mphまで落とし、左エンジンをアイドル、右エンジンをフルスロットルにします。Directional controlを保ちつつ、ゆっくりとピッチアップして行きます。95mph (Vsseみたいなもの)でラダーの踏み込みを止めて、Vmcに達したと想定します。ここで更にゆっくりとピッチアップしてエアスピードを落とします。するとスコーンと左に傾きます(^^;)。結構ビビリます。すぐに右エンジンのスロットルを絞り(半分くらい)、ピッチダウンして95mphにします。その後右エンジンをフルスロットルにしVyse (105mph)を保ちます。

なるほど、これは面白いです(って面白がっている場合ではないですが)。Multiならではって感じです。これを自分でもやってみます。まだ手順を覚えていないので教官から指示されながらですが、感覚はつかめました。

さてこれでRNMに戻ります。戻る途中、MPを1インチとか2インチだけ変化させる練習をしました。これは良い練習ですね。計器をじっと見ることなく、まずは計器をちらっとみてラフに合わせ、後で細かく修正すればOKですね。なるほどです。

また、降下中のEngine Failureを行います。降下中はエンジンのパワーを絞ってあるので、どっちかのエンジンが止まっても気づきにくいとのこと。確かにあんまりヨーを感じません。こりゃ恐ろしい!

いつものようにMt. Woodsonに向いながら降下して行きますが、GSが速いせいか、どうも降下し切れないような感じがしてスロットルを絞り気味にしてしまいますが、そんなに絞らなくてもちゃんと降下しちゃうんですよね。これは慣れるしかありません。もちろん本当に高いなら、ギアを下ろすとか、なんじゃあ旋回するとかすれば良いそうです。

トラフィックパターンはまぁOKなんですが、ダウンウィンドでは左のエンジンが邪魔でR/Wがほとんど確認できません。なんだかやけに近くを飛んでしまったので、もうちょっと大きくとっても良いかもしれません。

相変わらずベースで余裕がなくてファイナルがちょっとオーバーシュート気味ですが(^^;)、アプローチはほぼOKです。フレアが相変わらず重く、なんだかドスンと落ちてしまいます。T/Gをするので、Flap Up, Trim (Senecaはタッチダウン時にはかなりアップトリムの状態なので、ここでラフに戻しておく), Full Throttleです。これはうまくできました。

2回目はフルストップします。相変わらずファイナルがオーバーシュート気味ですが(^^;)、アプローチはOKです。アプローチの感覚はつかんだかな? でもタッチダウンがやっぱりドスンです。ちくしょー! 次は絶対うまくやるぞと誓うのでした。

Senecaにはまだ2回しか乗ってないですが、全般的にノリはつかんできたと思います。後は自分の中で諸々こなれるよう早く慣れることです。私のように短期で取ろうっていう輩には、「ゆっくりと慣熟する」暇はありません。何しろ集中です。

というわけで本日はおしまいです。明日は今日までの復習、Vmc Demoを自分でやってみること、Emergency Gear Extension, Emergency Descent, Short-Field Take-off/Landing, Go-around, Single Engine Landingをやるそうです。しかも2フライトです(^^)。でもこれでやるべきことはおしまいだそうです。後の三日間は今までの復習をするそうです。

本日の夕食は昨日に引き続きDragon Kingです。昨日はテイクアウト(to-go)しましたが、本日はお店で食べることにします。教材を持って行って、食事しながらもマニューバのイメージトレーニングをしました(^^;)。

店のおばちゃん(多分中国系)が「また飛びに来たのね(^^) 飛ぶのって怖くない?」と話し掛けてきます。ここに東洋人が来ることは少ないし、こう毎日やって来ればさすがに覚えられたようです。でもそういえばなんで私が「飛びに来た」って知っているんでしょうか? たぶんRamonaに来る東洋人はみんなSkyline関係であることをおばちゃんは知っているんでしょうね(^^)。

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