座学
本日は若干薄い雲が高高度にあるようですが、十分良い天気です。このあたりにしては「湿り気が多い」らしいですが、日本の蒸し暑さとは比べ物にならないくらいカラっとしてます(^^)。
さて、本日は14:30から座学です。今までは「計器飛行」に関するトピックでしたが、このあたりから「計器飛行方式」に関するトピックになっていくようです。
Air Traffic Control Systemとして、ARTCC (center)、approach/departure、tower、clearance delivery、ATIS、FSSについて、特にIFRで飛ぶことをメインにレビューです。このあたりはprivateでやってはいるものの、改めて整理した形で実際に自分が今まで飛んだ経験と照らし合わせて再考するってのはいいことですね。
更にATC Clearancesとして、パイロットとATCの責任、様々なclearanceのお勉強です。目新しいものとしては、「VFR on top」と「climb to VFR on top」です。
「VFR on top」とは、IFRなんですが、その高度はパイロットの判断でVFRと同じ高度を選択して飛ぶことができるclearanceです。これは、通常のIFRで指定された高度だと都合が悪い場合、例えばアイシングや乱気流があるとかそういう場合に有用とのこと。VFRという言葉は出てきますが、これはあくまでIFRですので、IFRのフライトプランをファイルする必要があります。
一方「climb to VFR on top」は、低空にべったり雲やヘイズがあるとかでVFRだと離陸できない場合、まずはIFRで離陸して、雲を突き抜けた後、VFRで飛ぶことができるclearanceです。PalomarなんかでマリンレイヤがべったりでもRamonaはSKCだったりすることがありますが、そんな時に有用ですね。これは最初IFRで飛ぶにも関わらず、最終的にVFRになりますから、タワー空港から離陸する場合はIFRのフライトプランをファイルする必要はありません(ノンタワー空港からだとあらかじめファイルしてリクエストしておく必要がある)。
その他、contact approach、visual approachなどのapproach clearance、composite flight plan、tower enroute control (TEC)などのお勉強です。
composite flight planというのは、VFRとIFRのフライトプランをまとめてファイルするもので、例えばA空港からXXX VORまではVFR、XXX VORからB空港までは所定のルートでIFRなんて飛び方ができるわけです。フライトプランの用紙のVFRとIFRの両方にチェックを入れる形となります。この場合、A空港から離陸したらFSSにコンタクトしてVFRのフライトプランをactivateします。その後、XXX VOR近くに来たら最寄のFSSにコンタクトしてVFRのフライトプランをcloseします。そして改めてIFR clearanceをリクエストするわけです。その後は通常のIFRと同じです。ほほぅ、そんな飛び方もありなわけですね(^^)。
【参考1】日本のフライトプランでは、「飛行方式」は、VFRだと「V」、IFRだと「I」、最初VFRでその後IFRの場合は「Z」、最初IFRでその後VFRの場合は「Y」とファイルします。
【参考2】上記「Z」「Y」は、厳密にいうと「Z: VFRで出発し飛行中に飛行方式を1回以上変更する場合」「Y: IFRで出発し飛行中に飛行方式を1回以上変更する場合」となります。
TECは、Los AngelesやSan Diegoなどのterminal area内にある空港間を飛ぶ場合に有効なIFRの手順です。こういうterminal areaでは特定の空港間のIFRルートがTEC routeとして予め設定されています。例えばRNMからSMOの場合、我々小型飛行機だと「SANL15 (San Diego Lima 15)」という名前がついた「OCN V23 LAX LAX045 ELMOO」というルートになります。これはA/FDの最後の方に載っています。TECは以前IFRの訓練の「導入」をやった時に、いきなりクロカンに行ったわけですが(^^;)、その時にも出てきました。既に実践しているだけに実感がわきます(^^)。
てなところで、本日の座学はおしまいです。今回はたっぷり2時間以上でしたので、結構疲れました(^^;)。
夜になって、KDMさんのinstrument合格祝いと、ラトビア人のコスタという青年の歓送会を兼ねて、皆で但馬(たじま: 良くしゃぶしゃぶに行く日本食レストラン)に行きました。私はカツ丼を頼みました。うまかったっす(^^)。